パリというのはフランスのパリではなく、テキサスのパリという小さな街なのですが、映画には出てきません。サム・シェパードのエッセイ「モーテル・クロニクルズ」が原作です。
この映画のロケハンのために撮った写真を集めた「WRITTEN IN THE WEST」という写真集があります。実は彼は写真家でもあるんですね。この写真集は、何もない砂漠の風景、文字のみデザインの看板が目立つモーテル、閉店しているのか荒れ果てた商店、他西部の風景を集めています。
ドイツ生まれのドイツ人ながらアメリカへの強いあこがれから、こういう写真や映画を撮ってしまっているのがよく分かります。暗く重厚で耽美的なあの「ベルリン・天使の詩」に本人役でピーター・フォークを登場させているぐらいですからね。私はこの映画も大好きです。ハリウッドでリメイクされていますが、雲泥の差ですね。
一方、小津映画も好きなようで、同じく写真家である奥さんと撮影した「尾道への旅」という写真展を2006年に開催しています。
一方、ロードムービーですが、日本の映画で一番印象に残っているのが「キッドナップ・ブルース」です。典型的なロードムービーですね。タモリ主演、浅井慎平監督ですので、こちらは写真家が撮った映画ということになります。何気ない淡々とした映画なんですが、日本映画のこういう何気なさが私は好きです。
とりとめがなくなったのでこのへんで。あっ、私はこの写真集は持っています。
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