ベーゼンドルファーは手作りなので少ないのです。年間350台ぐらいしか作らないらしく、今までの合計が48000台だそうです。だから値段も高くなりますね。だいたい一千万円以上です。
1828年オーストリアのウィーンで創業されました。愛用者としては、ヴィルムヘルム・バックハウス、オスカー・ピーターソンが有名ですね。
ボディの85%以上を響板と同じスプルースという素材を使い、楽器全体が鳴ることで倍音が多く柔らかい音色となっています。ピアノの底の部分の支柱も井桁状で頑丈そうですが、これもスプルースを使っています。
オーディオラボというレーベルでサイド・バイ・サイドというアルバムが何枚か出ています。A面がベーゼンドルファーで、B面がスタインウェイで、録音されています。A面がドラムレストリオで、B面が普通のピアノトリオですね。ピアノは八城一夫です。ホールは違いますが同じ人が録音していますので、音質の違いがよく分かります。というか、それを際立たせる為のレコードですね。
押しの強い低音にきらびやかな高音の豪華でダイナミックな音のスタインウェイに対して、おとなしく柔らかでころころした感じで品のいいベーゼンドルファーの音は対照的ですね。
そのベーゼンドルファーも昨年ヤマハに買収されました。機械で安く大量生産の会社ですからね。どうなりますか。
ピアノが一台しかないホールはたいていヤマハです。二台あるところは、ヤマハとスタインウェイです。三台あるところは少ないですね。最近は学生のときに弾いていて慣れてるのでヤマハがいいというピアニストも多いそうです。
ベーゼンドルファー・ジャパン
ベヒシュタインの記事はこちら。